産後の腱鞘炎のうちに入れられています
産後の腱鞘炎にならんで多いのは手の親指の痛み。
腱鞘炎と一緒に出ていることが多いので、これも腱鞘炎の1つのようにされてしまっているかもしれません。
正確に言うと親指そのものではなくて、親指の付け根あたりの母指球と呼ばれる場所や、親指と人差し指の股のところ(一般的にツボの合谷と言われるところ)のあたりの筋肉に過剰な緊張があり、それが親指に関連痛を引き起こして痛むのです。
だいたい赤い線のあたりに痛みがあります。
このあたりはいわゆる母指球です。
母指球の筋肉で、過剰な緊張が痛みを引き起こす場所は教科書的にいうと、
・短母指外転筋・・・手のひら側の親指の付け根あたりに
・短母指屈筋・・・親指に
・母指対立筋・・・手首の内側と親指に
指の股あたりは
・母指内転筋・・・手の甲側の親指の付け根に
とされていますが、僕が実際に施術している限りでは微妙に違うなと思うこともあります。やはりその時々でそれぞれよくよく調べてみないと分からないですね。
・授乳で長時間赤ちゃんを抱える
・赤ちゃんを何度も持ち上げる動作を繰り返す
など、それらの動きでこれらの筋肉に過剰な負担がかかり、緊張が抜けなくなってしまうと、動かすたびに痛いとか、動かせないとかという症状になります。それは腱鞘炎も同じです。
産後にこのような症状が多いのは、産後に骨盤を元に戻すホルモンの影響だと言われています。
さて、こんな時のセルフケアとしては、
だいたい赤丸のエリアあたりを押してみて、ちょっと効くなあというところを探してみてください。
そこを痛いけど気持ち良いくらいに1~2分押してみましょう。
このようにつまんでほぐしてやると良いです。つままれているほうは力を抜いてください。
但しやりすぎるとつまんでいる側が疲れるのでご注意を。
基本使い過ぎによるものなので、休ませられれば良いのですが、親指のように頻繁に使う場所はなかなかそうもいかないというのが悩ましいところです。
親指の付け根はストレッチしにくい場所ですが、自分で揉み解しやすい場所ではあります。
ただし揉む指が疲れますから、せっかく揉み解しても反対の手を揉むのに疲れてしまっては元も子もなくなってしまうので注意が必要ですね。
硬くなっている筋肉を上手く見つけることが出来ればグッド。そこを痛いけど気持ち良い程度に1分くらい押すと良いでしょう。
あとは手首周辺を冷やさないようにしておきましょう。
当院のストレッチ動画です。親指そのもののストレッチではありませんが、ご参考になれば幸いです。