枕が合わない事による首の痛み

Neck pain due to pillow mismatch

 寝違えやすくなります


 枕が合わず、首が痛くなる事は良くあります。


 寝違えたのが、元に戻らず長いこと痛いなどというのが多いですね。寝違えは普通数日で回復してくるものですが、枕が合っていないと長引く事があります。


(状況として多いと思われるもの)

 朝起きるときが特に痛い。夕方の方がまだ楽な感じ。

 クッションのような柔らかい枕を使っている。もしくは枕を使用していない。

(症状)

 首をある方向に動かす(ひどい場合はどの方向にも)動かすのがつらい。

 


 多くの場合に特徴的なのは、頚椎のカーブがなくなって、まっすぐな首になっていることです。

 首の筋肉が緊張している事もありますが、おそらくは、クッション枕を使用すると、頭が沈んで顎を引いた様な状態で寝ること事になるのが原因で、首のカーブが無くなっていくのではないかと思われます。


 痛みは首の筋肉が非常に緊張していることによります。

 顔を横に向けようとしたり、頭を横に倒そうとしたりが辛い場合は斜角筋(首の横の筋肉)の過緊張が多いです。

斜角筋群

斜角筋は首の横の筋肉で前中後の三つに分かれます。

 多くの場合、初回の施術では、首を動かすのがつらいため、あまり動かさず、筋肉の緊張をとることを主に施術します。もちろん枕を変えるようにアドバイスさせていただきます。


 回復が早ければ、初回の施術で痛みが軽くなり動く範囲も広くなりますが、枕を変えないでいると、一時的に良くなってもまた痛くなったりする可能性があります。その場合はやはり枕を自分に合った物に変えていただく必要があります。

 枕が合ってくれば、多くの場合、2、3回の施術のうちに痛みはだいぶ改善してきます。可動域もかなり通常に近くなってきます。


 まず、自分に合った枕を使うことが重要です。デパートの寝具売り場だと、頚椎のカーブを計ってくれますから、それを元に納得いく物を選んでください。

枕はしっかりと首の下へ

・枕はしっかりと首の下まで入れる

・上を向いても横を向いても、顔が上がったり下がったりしないものを使う


 このあたりが重要ポイントです。

 あと、いびきを気にして、顎を引いて寝ていらっしゃった方がいらっしゃいましたが、それは逆効果だと思います。といいますのも、顎を引くことによって気道がふさがれてしまうからです。

 いびきは気道が狭くなって起こるものですから、気道を確保する必要があります。顎を上げて寝ろとまでは申しませんが、普通にリラックスして寝るべきです。


 この方の場合は、羽の薄い枕を二つ重ねて使用されていましたが、それだと頭が沈み、顎が引けて頚椎のカーブが少ない状態で寝てしまいがちになると考えられます。それがいびきをかきやすくしていたかもしれません。