合わない机や椅子などの環境が原因
コロナウィルスの世界的大流行のせいで、テレワーク(在宅勤務)をする方が増えましたが、そのせいで、腰が疲れて痛むというご相談もまた増えました。
テレワークでの仕事環境が、
・ダイニングテーブル
・床に座ってローテーブル
・子供の机
など、普段会社で使っている机や椅子ではないことが、まず腰痛の大きな原因になります。特にいつも以上に腰が曲がった状態で仕事をしがちになります。
背骨で見ると、写真右側が背中側。通常はこのように腰は緩やかに凹のカーブがあります。
腰が丸まった状態は、
ちょっと分かりにくいですが、腰の反りがなくなり、矢印のように骨盤が回ります。これを一般的に骨盤が後傾していると言います。
腰を丸めて座っていることが長いと、
腰の筋肉が疲れてくる上、
赤のラインの仙腸関節をつなぐ靭帯や、青のラインの仙骨の上の靭帯、
ハートのマークの腰椎5番と仙骨の間の靭帯などが引き伸ばされます。
こういう状態が続くと、立ち上がった時に腰が丸まって伸びないような状態になってしまいます。
特に腰の下のほうの青いあたりが疲れを感じやすいし、痛みを伴うこともありますね。
というわけでテレワークの時にもできれば腰をあまり丸めずに座りたいものです。
理想は腰に力が入っていなくても丸まらないで座っていられる状態なのです。
椅子に深めに腰かけて、背中は背もたれに預けつつも腰は丸まらないように。腰のところだけクッションなどを入れても良いでしょう。
PCなどを置くテーブルの位置が低い場合は、できることならテーブルの脚の下になにか入れて高くした方が良いでしょう。
テレワークが長く続くようなら、専用の机や椅子はあった方が本当は良いですねえ。
そういうのは会社が買ってくれれば良いのですけど。
あと、じっと座っていると腰の同じ筋肉ばかりに負担がかかり疲労してきますので、できればこまめに席を立って、ちょっと歩くとかして体を動かしながら仕事をするのがおすすめです。
まだ出勤と在宅両方という状態が続く方も多いでしょうから、上記のようなことにはご注意いただいて、あまりにつらいようでしたら我慢せず専門家に頼りましょう。
当院のストレッチ動画です。ご参考になれば幸いです。