自転車で転倒して手をついたことによる手首の痛み

Wrist pain caused by a bicyle fall

 転倒すると目に見えない箇所を傷めていることがあります


 よく来て下さる方がちょっと前に自転車で転倒なさってしまいました。


 そしてその約一か月後、すり傷や打ち身は良くなってきたが、手を地面についた際に手首を痛めてしまい、動かすと痛み出るのが取れないとおっしゃいました。

 整形外科では骨には異常がないとの診断だったそうです。


 症状としては、

手首の小指側の痛み

 まず手首を小指側に動かしたときに小指側(赤のあたり)が痛む。

手首の甲側の痛み

 床などに手をつく動作で真ん中(黄色のあたり)あたりが痛む。

 痛くない側と比べてみると、手首を触った感じがなんとなく腫れぼったい感じ。

 おそらくは手首の靭帯や腱を痛めているのでしょう。


 症状のある側が明らかに腫れているというほどではないのですが、悪くないほうとくらべるとなんとなく腫れぼったい感じという状態は、ケガじゃないけど痛むというような症状の際に頻繁に見かけます。人を触りなれている方ならわかるかと思います。


 今回の場合ですと、手をついた時の衝撃で強い力がかかり、靭帯や腱が緊張して硬くなり動きが悪くなると血流が滞ります。するとその箇所は体液が滞留したようになっていたのではと考えています。


 そこで、痛みが出て腫れぼったい手首を優しく持って、そこを動かしている筋肉をゆるめるようにしました。

手首を甲側に動かす筋肉

 小指側に動かしているのは前腕の小指側のライン(青色)の筋肉。

 手首の小指側を押えたまま筋肉を優しくゆるめます。

 手をつくような動作(背屈)は緑色あたりの筋肉。こちらも同様に。


 いつもの施術の中で行いましたので、この箇所は10~15分ほどの施術でした。

 2週間後にお越しいただいた際には、小指側、真ん中の痛みは両方ともかなり減り、大きい範囲で動かした時に痛みが出るくらいになっておりましたので、この日も前回と同様に施術を行いました。


 そのさらに2週間後には、小指側の痛みもほとんど気にならない程度になり、真ん中の痛みは手をついて深く体重を乗せた時に少し感じる程度になってきていました。


 施術後よほど体重をかけない限りもうほぼ痛みを感じないようになってきていましたので、ここからは日にち薬で、ある程度自然回復を待ちます。


 2週間に一度お越しですので、そのたびに10分ほどこれら個所をゆるめる施術を行っています。


 皆様も自転車を乗る時にはくれぐれもお気を付けください。




 (2022年1月ブログ記事に加筆修正)