シェイプアップスパッツによる腰痛

Back pain due to spats

 締めつけが強すぎると痛みになることがあります


 時々来てくださる方が今回は腰痛でいらっしゃいました。


 なんでも先日TVショッピングで買ったシェイプアップスパッツを穿いて2日したら腰が痛くなってしまったのだそう。

 (一応商品名も分かっているのですが、ここでは伏せておきます。)


 「はくだけで日常生活のちょっとした運動にエクササイズ効果をプラスするスパッツ」

という触れ込み。


 骨盤を正しい位置に保つということで、お腹周りからお尻までテーピング編みが施されており、さらにふくらはぎからヒップ下までテーピングラインが伸びており、脚を上げたりすると軽い負荷がかかるという作りになっているらしいです。


 お越しの方から伺った限りでは、かなりきつい感じがしたらしいですね。


 で、体を見てみますと、

脊柱起立筋群

脊柱起立筋群、腰方形筋、腸腰筋などの腰やウェスト周りの筋肉や、

中殿筋

 大殿筋、中殿筋(上写真の水色)といったお尻の筋肉がかたく緊張しておりました。

 大リーグボール養成ギプスを付けたみたいになってしまったようですね。


 おそらく

・締め付けが強く血行が悪くなりやすい

・体を動かすのに抵抗が強いため、筋肉の疲労が過度になりやすい

・長時間使用すると体が休まらないので、筋肉が弛緩できない


 これらの理由によって筋肉が過剰な緊張状態から抜け出せなくなったのだと思われます。

筋肉というのは緊張と弛緩、縮む・伸びるが自由にできるのが良いのです。


 結局この時は腰周り、お尻周り、脚の筋肉を入念にゆるめたところ、一度で腰の痛みがかなり減ったようでした。


 エクササイズ効果を考えるのであれば、一日数分の着用から始めるべきものではと思いますが、そういうことは商品の説明には無いようです。


 とりあえず腰の痛みが治まるまではスパッツの使用は控えてもらい、その後は様子を見ながらのジムでのエクササイズの時だけの使用にとどめるようにお話しさせていただきました。


 巷には健康に良いと言う器具がたくさん溢れていますが、万人に合うものってありませんし、よくよく気を付けて使わないといけませんね。



(2018年1月ブログ記事より加筆修正)