赤ちゃんの頭の形のゆがみ

Distortion of the shape of the baby's head

 赤ちゃんの向き癖から


 顔と言うのはどんな人にも多少の左右差があるものですが、左右差が少ないほうが印象良く見えます。


 頭を上から見るとわかりますが、ほとんどの場合、楕円にゆがみ癖が出ます。


 楕円といわれてもピンと来ないと思いますが、例えば

・左の後頭部が出ている時は、対角線上に反対側の右の頬骨やおでこが前に出っ張る

・右の後頭部が出ている時は、対角線上に反対側の左の頬骨やおでこが前に出っ張る


と言う具合に癖が出ているということです。


 いろんな方を施術していて、ほんとにたまに迷う事がありますが、ほぼ間違いなく上のパターンになっています。これが顔を正面から見た時の左右差にも当然つながってきます。


 ちなみにまぶたの一重、二重を見ると、

・頬骨やおでこが前に出っ張った側のほうが一重ぎみになりやすい

・逆に頬骨やおでこが奥まった側のほうが二重ぎみになりやすい

です。



 頭の形が楕円の癖が強い場合、赤ちゃんの頃の寝る向き癖の影響が強く出ていると思われます。


 というのも、出生時に産道を通るため、赤ちゃんの頭蓋骨はかなり変形できるように、がっちりと組み合わさっては出来ていません。とても動きやすいのです。赤ちゃんの頭に触れると、呼吸に合わせて動く感じがかすかに感じ取れます。


 生まれた時、向き癖があることは多いのですが、頭が柔らかいので、同じほうばかり向く時間が長くなると下側の部分は扁平になってきます。


 例えば、仰向けで左を向く癖があると、左の後頭部が接地面になるので、そこが扁平になり、相対的に右の後頭部は丸く出てきます。そして左の頬骨やおでこが前に出て、右の頬骨やおでこが扁平ぎみになる、このような傾向があります。これは初めに述べた通り。


 成長して頭の骨が組み合わさってしまうと、それまでのようなやわらかで大きな動きは徐々になくなります。

 だからある程度円に近い状態を保って大きくなれば、あとから大きく楕円の癖がつくことは少ないと思われます。


 そういう意味で、赤ちゃんや幼少時の頭の骨の柔らかい時になるべく癖をつけないようにしておくことは、大人になってからの顔の印象にも良いでしょう。


 赤ちゃんがいつも頭を同じほうばかり向けるとかいつも同じほうに寝返る時というのは結構多いです。赤ちゃんも人間なのでやはりやりやすいほうとそうでないほうがあるのは仕方ないとは思います。大きくなって動くようになればどちらの動きもできるようになるものです。

 

 でもそれがからだの癖にも繋がる可能性もなくはないので、できれば赤ちゃんは同じほうばかり向かせないように、両方向けられるしておいてあげるほうがより良いかと思います。


 で、そのために気を付けるのは、


・同じほうばかり向かないように枕などで調整する。

 向いてしまう側の頭から肩甲骨の下ぐらいまで、枕やタオルを入れて高くしてやると良いです。寝返りし始めるまでのあまり動かない時期が勝負ですね。


・おっぱいを吸わせる時に同じほうばかりを向かせないようにする。

 特におっぱいを吸う時、あかちゃんの頭蓋骨には強い力がかかるので、左右バランスよく吸わせると、ゆがみが矯正されやすいです。


 当院の赤ちゃんの頭の施術についてはこちらをご覧ください。


 ちなみに、僕が時々教えていただく食養の先生の須永和尚によりますと、断食をすると頭の形が丸くなるのだそうです。

 僕は断食した事がないのでわからないのですが、いつか断食に挑戦したら確認してみたいと思います。