膝が曲がらない

Knee inflexibility

 膝裏の筋肉の緊張


 膝が曲がらないという症例を2つ。

 1)膝の裏の内側から

 

 先日あぐらをかこうとすると膝が曲がらないという症状を観ました。時々調子が悪くなると来てくださる方で、この症状が出てから2週間ほど。


 あぐらをかこうとすると、膝の裏と太ももの内側裏あたりに痛みが出て曲げられないとのこと。両膝に症状がありましたが右側のほうが症状が強いようでした。

半腱膜様筋・膝窩筋

まず膝の裏の膝窩筋(上写真のハートマーク)、太もも裏の内側の半腱様筋・半膜様筋(赤いところ。星のマークが圧痛点)に強い緊張があり、

内転筋

 太ももの内側の内転筋にも少し張りがありました。


 あぐらをかく時にはこれらの筋肉が弛まないと膝が曲がりません。ところが強い緊張があると弛まないため、膝が曲がらなくなっていたのでしょう。


 これらの箇所を念入りにほぐしてゆるめ、骨盤の調整をしたところ、あぐらをかいても平気になりました。


 なぜこのような状況になったのか、環境などを伺ってみたのですが理由はわかりませんでした。

 おそらくは何かしらの理由で後ろ側、さらに右側に体重がかかって、膝の裏内側あたりに緊張がでたのではと思われました。

太もも裏のストレッチ

 ちなみにこの個所は足を台の上に載せて、股関節を少し開き、足首を上に向けて上体を前に倒すとストレッチできます。

 2)膝の裏の外側から


 寒いといろんな症状が強くなるもの。さらに寒くて体が冷えると足の外側に体重がかかりやすくなります。今回はそれに関連した症例。


 膝の後ろ外側の痛みは時々見かける症状です。

太ももの外側裏

 青のラインは大腿二頭筋の外側、赤のラインは腓腹筋の外側。たいていはこのラインに強い張りがあります。

 膝を曲げたり、正座しようとすると痛かったりします。


 強い張りがある場所はコリコリしており、触っていたくない方と比べれば分かりますし、患者さんのほうでも痛みを感じるので分かりますから、そういう箇所を探してよくほぐしてゆるめると良いです。

 こういう箇所に張りが出ているということは、体のバランスが悪くなり、体重が

・片側

・外側

・後ろ

 に偏ってかかっていることが考えられます。


・仕事で偏った動きが多い

・疲れが溜まっている

・冷えている

 こういうときに上のようなバランスになりがちです。思い当たるふしのある方はご注意ください。

 施術ではこのような体のバランスももちろん調整し、症状が再発しないようにしていきます。


 体はくれぐれも冷やさないようにご注意ください。

 春先はいろいろイベントが多い上、体の変動も大きいので疲れる時期です。無理のないようにお過ごしください。



(2018年3月ブログ記事、2019年4月ブログ記事より加筆修正)