急にハードなスポーツは呼吸筋の疲労に要注意。
症例1)
久しぶりにフットサルを休みも入れずかなりハードにやった後、急に背中がギクッとなって、どんどん痛みが増して、その後数日痛みが変わらないと仰る若い男性がいらっしゃいました。
痛みの箇所は左の肩甲骨の下あたり(ピンクの★)。肋骨の8番の上下の肋間に張りがありました。
肋骨というのは背骨にくっついているわけですが、カイロプラクティック的には背骨胸椎8番というのは横隔膜につながると考えます。
フットサルを
・久しぶりに
・急に
・休みも入れず
・ハードに
やったために、激しい呼吸で肋間筋や横隔膜がかなり疲労し、緊張が抜けなくなってしまったのでしょう。
施術ではかなりこの個所の緊張をとることに集中しましたら、一度の施術でかなり楽になったそうです。
症例2)
先日、急な背中の痛みでのご来院がありました。
なんでも、最近ランニングを始めたばかりで、数日前には自転車で横浜から箱根湯本まで行って帰ってきて、その後から急に左の背中が痛くなってきて、今は息を吸うだけで痛みが走り、胸まで痛くなってきたのこと。ちょっとした動作でも強い痛みが出るそう。
場所はこのあたり。
左の肩甲骨の内側。
背骨胸椎6番のすぐ横の脊柱起立筋を中心に盛り上がったようなっていました。触ってみるとかなり張りがあり、押されるとかなり痛みが出る様子。
背骨も胸椎の6番が左に寄っていました。筋肉にひっぱられていたのでしょう。
胸のほうはこのあたりに痛みが出ていました。
息を吸うと痛むということは肋間筋を傷めたということです。肋間筋は息を吸う時に働く筋肉なのです。
肋間筋が強く緊張するため、肋骨の動きが悪くなり、胸のほうにまで痛みが出てしまったのでしょう。
ランニングと長距離の自転車で呼吸の筋肉を使いすぎてしまったんでしょうね。急に激しい運動をしたため、体がそれについて行かなかったのです。
かなり痛みが強く、自転車の転倒による脚の怪我もお持ちでしたので、今回は他の部位は触らずに、まずはこれらの個所を念入りにゆるめることに徹しました。
45分ほどするとだいぶ筋肉の張りが減ってきましたので、最後に胸椎6番を調整。
これで痛みは7割ほど消えました。
2日後にお越しいただいた時には動作や呼吸による痛みはなくなっていましたが、患部を触ってみるとまだ少し圧痛が残っていましたので、患部の筋肉の張りをゆるめて、胸椎の調整。
お仕事で首肩が凝るとのことでしたので、その施術も行って完了です。
これら症例のように、急なハードな運動は思いがけない痛みの原因になる事もありますので、久しぶりの運動の際には、
・いきなりハードに行わない
・ウォーミングアップをしながら徐々に体を動かす
・休みも適度に入れる
・運動後にはストレッチなどでよくクールダウンさせる
・ランニングや自転車は徐々に距離を伸ばして体を慣らす
ようにしておきましょう。
当院のストレッチ動画です。ご参考になれば幸いです。