筋力トレーニングで手首を傷めることもあります
筋力トレーニングはうまくやらないとどこかしら傷めることがあります。
たとえば筋トレでよく行うベンチプレス。ベンチに仰向けになってバーベルを持ち上げて下ろす、おなじみのトレーニングです。胸の筋肉を鍛えるのには欠かせませんね。
胸の筋肉はもちろん肩、肘、手首の関節にもあたりかなりの負荷がかかります。腰を反らせて持ち上げてしまうと腰を傷めやすいなんてこともあります。
関節というのはその可動域の端、簡単に言うと深く曲げたところに負荷がかかるのには強くないものです。
ベンチプレスの際には手首を手の甲側に曲げた状態に力がかかりますが、その際に曲げた角度が深いと傷めやすくなります。
手首には前腕の橈骨と尺骨、細かい手根骨があり、これらがそれぞれ関節を作っていますが、そのいずれかの箇所で傷めることになります。
傷めている箇所は押されると痛かったり、動かすと痛かったりするので分かりますが、手首そのものが傷めていない側と比べると腫れぼったい感じがしたり、太い感じがしたりします。
先日いらしたベンチプレスで手首が痛むという方の場合も甲側に曲げると痛みがありました。触ると橈骨と尺骨の間に圧痛があり、やはり手首がなんとなく太い感じがしました。
写真の赤のあたりが橈骨と尺骨の間あたりで圧痛のあった箇所。
この個所は緊張が強く硬くなったところなので、ゆるめる必要があります。
こういう場合は痛くない側に曲げると楽なことが多いので、
施術の際には、このように手首を手のひら側にダラッと力を抜いて曲げ、圧痛のある個所をつまんで押しながら軽く振りました。
これを数分続けたところ、手首の痛みがかなり減りました。
あとは手根伸筋群(手首を甲側に曲げる筋肉)の張りもチェックして、張りのあるところはストレッチなどしてゆるめておくのが良いですね。
器具を使ってそれなりの負荷をかけるわけですから、手首のような細い関節にはトレーニング方法と頻度に気を付けて、ちょっとでも違和感が出たら休ませるようにしておいたほうが良いです。
手は何かと使うことが多いので傷めると面倒ですからね。