最近、左股関節の音が気になるということでお越しになられた方がいらっしゃいました。
脚を動かすとゴリゴリ音がして、膝にも痛みがあるとのこと。
左股関節自体は自転車を降りる時が特に痛いのだそう。
股関節音に関していうと、関節内で筋肉なり靭帯なりなんらかの組織がこすれあって音が発生しているのですが、音は出ても痛みが無ければそんなに気にしなくても良いことも多いです。
ただ音がだんだんひどくなってきたりするとやはり気になりますよね。
股関節というと、骨盤に大腿骨がはまっているわけで、内、前、外、お尻側に分けられます。
写真の青〇のところが股関節の外側、大腿骨の大転子というところ。
ここの周りには体を支え脚を動かすために多くの筋肉があります。
この方の左股関節をチェックしてみましたところ、まず右側に比べて筋肉に硬さがありました。
大腿直筋(ピンクの星)や大腿筋膜張筋(黄色い星)
腿の内側の内転筋(青いいところが圧痛点)や恥骨筋(黄色いところ)
これらが右に比べてかなり硬い状態でした。
筋肉が緊張しているということです。
自転車から降りる時に痛む場合、脚を地面に下ろす瞬間に左脚全体が骨盤にぶら下がるような感じになるので、筋肉で脚をつるし支える形になります。
元々緊張している筋肉に瞬間的に力がかかるので痛みが走るのでしょう。
実は僕も同じ痛みの経験があって、その時は、強烈なぎっくり腰を患って、腰をかばって歩いていたら股関節がだんだんと痛くなってしまい、この方同様に自転車から降りる時などに激痛が走っていました。
だからなんとなく痛みの場所に察しがつきました。
痛みが走る箇所は大腿直筋の付け根の奥のほう。
なのでこの個所を重点的に、他の箇所も含めてほぐしてゆるめました。
そして左膝にも痛みが出ているということは、左脚に体重が偏ってかかっていることでもあるので、腰椎と骨盤のバランスを調整しました。
初回の施術から1週間後に2回目の施術に来ていただきましたが、痛みはいくらか減っているそうでした。
関節音に関しては脚を縦に上げ下げする際の音はなくなり、回す時のみになっていました。
そこで前回同様に施術し、3度目の施術もその1週間後にいたしました。
回を重ねるごとに痛みは軽減し、関節音も減ったので3回の施術で一旦終了となりました。
股関節の痛みにはこういうものもあるという症例でした。