手の合谷と手三里、前肩、脇の下なども首に関連します
急に首が痛くなったり、寝違えたりって時々ありますよね。
いつもと違う枕で寝たり、変な寝方をしてしまったりすると起こりますが、起きている時でも、例えば車の運転でふと後ろを見た拍子にとか、特に動作してもいないのにだんだん痛くなってきた、なんていうこともあります。
動かそうとすると痛みがある場合、その箇所の筋肉が過剰に緊張しているもので、その緊張が弛めば痛みは治まるもの。
ですからこの場合だと首の筋肉が緊張しており、それを弛めれば動き出すようになりますが、その際、直接首の筋肉をほぐす前に、手と腕をほぐしておくだけでかなり首が動くようになることが多いのです。
むち打ちの後からずっとおかしいなどといったものや、首が痛くてあまり動かしたくないような時に使えます。
首そのものの筋肉が、どういう動きでどこがどのように痛むのかというのをチェックするのはもちろんですが、それ以外にも首の痛み、特に寝違えのような症状の場合に関連しそうな手と腕のチェックポイントおよび簡単に自分で出来るセルフケア方法を紹介しておきます。
首の痛い側の手と腕で行いますが、始める前に首がどの程度動かせるかチェックしておくと良いですよ。
まず上のように手の親指と人差し指の股のところ、ツボでいう合谷、まずここを弛めます。
人差し指と親指あたりでつまんで、痛いけど気持ち良い、効くなあと感じるところを狙ってみましょう。1~2分。
次に前腕の肘の外側あたり、ツボでいう手三里。
ここも触ってみて効くなあと感じるところ(肘のしわの外側あたりかな。ツボで言う手三里です)を探して、見つかったらそこを1,2分押してみてください。
肘を伸ばして押すほうが効きます。
痛いけど気持ち良い程度の力で優しく行いましょう。
このようにストレッチして伸ばしておくのも有効です。
肩の関節が前に出てくるのも良くないです。
胸の筋肉が縮まってしまうと、それに引っ張られて肩が前に。
そうすると肩甲骨が背骨から離れる形になり、肩甲骨から首につながる筋肉が引き伸ばされ、首の動きを制限してしまいます。
なので胸の筋肉を弛めておくことも大事。大胸筋のストレッチです。
肩が下がっているかもチェックします。痛い側が下がっていることも多いです。
下がると肩甲骨と首を結ぶ筋肉が上と同じく引き伸ばされて、首の動きを制限してしまうのです。
肩が下がってしまう場合、意外と脇の下の筋肉に張りがあることも多いのです。
ここが緊張して肩甲骨を引き下げてしまうのです。
なのでここをストレッチなどでゆるめるのも有効です。
実際の施術では肘や肩の関節の位置も戻すと良いのですが、ご自分で行うなら、さしあたっては上の箇所をやればOKです。
正確な場所が分からなくても、そのあたりの効くな~ってところをほぐせばよいです。
上の箇所を弛めてから、もう一度ゆっくり首を動かしてみてください。
はじめる前よりも首が動かしやすくなっていればアタリです。
あとは筋肉が過剰に緊張する原因となるもの(環境とか日常の癖とか)を見つけて治しておくことも重要。
首の筋肉は手や腕の筋肉とつながっているので、デスクワークで手をよく使っていたり、寝ている間に腕を冷やしてしまったり、そういうことが首の筋肉を緊張させてしまうのです。腕が冷えると首が張ったり、寝違えたりしやすくなるんですよ。
寝違えのような首の痛みと手・腕とは意外と関連するのですが、季節的なもので考えると、春先や梅雨時期に首の痛みのご来院が急激に増えたことがあります。
原因で考えられるのは腕の冷え。急に暑くなってきたので日中は半袖になったりしますが、朝晩は冷えるので、そのままでいると腕が冷え、首の動きが悪くなるのです。
寝初めは暑いので半袖で寝ると夜気温が下がった時に腕が冷えます。
腕が寒い→肩が縮こまる→肩甲骨から首も縮こまる
このように寝ている間に首が緊張して寝違うわけなんです。
寝違えたけど、しばらくしたら治るだろうと思っていたのになかなか治らない、というような場合は半袖で寝続けてるため治らなくなっているんですね。
なのでこういう時の寝違えには、首だけでなく腕をゆるめるのが有効なのです。
まずは、梅雨の時期、夜気温が下がる時には長袖着用でご就寝ください。で梅雨明けると今度はクーラーによる冷えにご注意です。
もちろん首筋が冷えても痛くなるので、朝晩寒いと感じたら襟のあるものや長袖のほうが良いでしょう。
上の方法は寝違えでなくても、首が硬いな、張ってるなという時にももちろん有効ですので、ぜひお試しください。
そういえば寝違えで来られた方とお話していて、枕をちゃんと使えていないとより寝違えやすいなと思われました。
枕はちゃんと首の下に入れて、首をしっかり支えるようにしてくださいね。
当院のストレッチ動画です。ご参考になれば幸いです。