脇の下の広背筋や大円筋が肩甲骨の動きに関連します
首が痛い、首が張るといった症状の場合、体の偏りが目に見えてわかる時があります。
・頭の傾き
・肩の下がり
といった状態はよく起こっている状態です。この二つは逆の状態見えるので、動かしてみた感じや触った感じで原因箇所をよく見極める必要がありますが、たいていは痛い側がありますからそれで分かります。
例1)通常時に少し頭が左に傾き気味の場合
・上を向くとを動かすと首の後ろと左の肩甲骨の上の内側に痛み
・左を向くと左肩や前腕に痛み
・右に倒すと首の左側が張る
といった症状が多いです。
例2)首を横に傾けた時に首の横や後ろが突っ張って痛い場合
赤い線のあたり。ここは肩甲骨から後頭部につながる肩甲挙筋という筋肉です。
ここが痛い時、よく観察すると、こちら側の肩が下がっていることがあります。
まず普通の状態で、
頭を左に傾けるとこのぐらい曲がりますが、
仮に右肩が下がっていると、首から肩が突っ張ってこのぐらいしか曲がりませんね。
肩が下がると肩甲挙筋が常に引き伸ばされている状態になります。この状態が普段から続いているため痛くなってくるのです。
頭の傾きや肩の下がりに関連するのは肩甲骨の動き。肩甲骨周囲をゆるめる際、脇の下の筋肉をよくチェックしておくことが重要。
脇の下あたりの肩甲骨から上腕骨につながる筋肉(大円筋、肩甲下筋、広背筋)の緊張や、胸の筋肉の緊張で肩が前に出ている(巻き込み肩)時に肩甲骨の動きが悪くなり、首や肩の痛みも起こります。肩関節や腕の痛みの症状にも関連するところです。
・広背筋・・・肩甲骨の下から腕の内側に痛みを出す
・大円筋・・・肩関節のあたりや前腕に痛みを出す
つまんでいるあたりが大円筋。
特に大円筋は肩甲骨の下部あたりから上腕につながりますので、肩甲骨の動きに関係が深く、
さらにこの個所は肩関節だけでなく首とのつながりも深いのです。
なので、こういう風に大まかに脇の下をつまんだりしてみて痛いところを探して、見つかったらよくほぐしてゆるめる。
あとはさらに巻き込んだ肩を後ろに戻しつつ、下がった肩と肩甲骨を少し上に持ち上げてやると首の張りや肩の痛みが楽になってきます。
このように意外なところに原因が見つかることもあるんです。
さらに、上腕、肘、前腕も首の動きと関連してくることがあるんですよ。例えば首の寝違えに腕が関連したり。
ご自分でこの個所をゆるめる場合、まず片腕を挙げて、脇の下の外側を反対の手の指で横にこするように押してみましょう。外側をつまんでも良いです。
もし痛い点が見つかったら、痛いけど気持ち良い程度の力で押してください。目安は90秒。押し始めた時の痛みが和らいできたら終わりです。
当院のストレッチ動画です。ご参考になれば幸いです。